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[食文化メモ*1]福島の味「そぎ漬け」の作り方 [食文化メモ]

 11月6日(日)
思い出の味①: 「そぎ漬け」

 みなさんは、大根の「そぎ漬け」を食べたことがありますか。ご存じない方が多いと思うので、ご紹介しますね。
 タイトルに福島の味と書きましたが、地域的にどんな広がりになっているかは、わかりません。茨城・栃木にもあるかな・・。東京生まれの人は知らないようです。
 生干しの大根だけを漬けたもので、沢庵ともいぶりがっことも異なる、類例のない味が楽しめる食品です。失うには惜しい地方食文化の一つだと思いますので、きちんとお伝えしたいと思います。

1. 作り方のアウトライン
① 大根を洗い、皮付きのまま「そぎ切り」にして、天日で干す。
② 同時に、葉も干しておく。
③ 大根と刻んだ葉を混ぜ、ごりごりと塩でもみ、重しをのせて5日くらい漬け込む。
* 大根は青首ではなく、「白秋」という品種が合う。

2. より詳しい説明
1) 包丁は、出刃包丁のような厚みのあるものがいい。ざっくりと切れるからです。
2) 1個の大きさは一口サイズ。普通サイズの小カブを2つに切ったぐらいのイメージです。
3) 干す時間は、半日で十分です。よく日が当たるように・・。
4) 塩は、天候の暖かさによるそうです。暖かい時は多めに・・。
5) 平均的には、大根の重さの5%ぐらいです。
6) 漬ける時、水は入れません。大根から水分が出るからです。
7) 合う品種を見つけるのが難しいかもしれません。全体が白くて、辛味が強くなければ、だいたい合うんじゃないでしょうか。
8)最も合う品種は、「白秋」です。真っ白で、しゅっと伸びた、きれいな大根ですよ。漬物が盛んな地方では、季節になると、店頭に並びます。
                                   以上
*質問があったら、下記にどうぞ。上手にできた時も、ご報告ください。
      komiya9402@gmail.com


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[研究日誌*1]スピノザ研究、始めよう。 [日誌]

 2022年11月4日


 今日も秋晴れの一日。爽快な気分で過ごしている。
 一昨日、3年ぶりに、大学時代からの友人T君に会った。目的は未発表の著作『ネクスト・デモクラシー』の普及のさせ方について相談するため。駅で会い、一緒に歩き出すなり、「すごいのを書いたね」と原稿をほめてくれた。「文章もとてもいいよ」とのこと。飲食しながらの対話で、内容にも賛成してくれているのがわかった。こうした一連の評価の言葉を聞き、とても安心した気持ちになった。彼は政治学への造詣も深く、同じ大学院にいたことで、研究能力の高さもわかっていたからだ。「このテーマで研究会を作るなら、参加するよ」とも言ってくれた。心強く感じた。
 この話が一段落つくと、彼は、「ところで、スピノザは、読んだことある?」と聞いてきた。おお、スピノザ!と思いながら、高校時代の読書経験を思い出し、「読んでいると、世界の見え方が変わってくるような感じがした。さわやかな気分に包まれ、ふしぎな気持ちになった」と言うと、うなずきながら「ドゥルーズも同じようなことを書いている」と言い、一冊の本を紹介してくれた。さらに、「スピノザは、政治学の面でも重要だと思う。人間のとらえ方が深いので」と注目する理由や、その人生のアウトラインを語り始めた。この話を聞き、自分もあらためてスピノザを読んでみよう、研究してみようという気持ちになった。
 今後につながるかもしれない一日だった。
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G・ドゥルーズ著/鈴木雅大訳
 『スピノザ 実践の哲学』(平凡社ライブラリー2002年)
(「序」からの抜粋)
「―― どうしておまえがスピノザを読む気になったのか、一つそのわけから聞くとしよう。スピノザもユダヤ人だったからかね。
―― いえ閣下、そうではありません。あの本に出くわしたときには、ユダヤ人だということさえ知りませんでした。それに、伝記をお読みになっていればおわかりでしょうが、シナゴーグではスピノザは嫌われ者も同然です。あの本は近くの町のくず屋で見つけて1コペックで買ったのですが、そのときは、あんなに稼ぐのに苦労した金をむだづかいしてしまったと半分後悔していました。しばらくたってから、ぱらぱら読んでみているうちに、急にまるでつむじ風にでも吹かれたようになって、そのまま読み続けてしまったのです。さっきも申しましたように、私には全部理解できたわけではありません。でも、あんな思想にぶつかったら、誰だって魔女のほうきに乗っかったような気になります。あれを読んでからの私は、もうそれまでの私とは同じ人間ではありませんでした……。(中略)
 スピノザは自分を自由な人間にしたかったということではないかと思います。できるかぎり自由に――といってもスピノザの哲学でいう〈自由〉です。わかっていただけるかと思いますが――それも、とことん考え抜いて、すべてのことを結び合わせて、そうしようとしたのだと。……
            マラマッド『修理屋』(1969年)  」
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 ◎「自分を自由な人間にしたかった…できるかぎり自由に」・・という表現に強く惹かれた。ドゥルーズのスピノザ論も読んでみようと思う。

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